【父の詩】より 「京都瑞巌山 ・洛北記」圓光寺の心和む7つのおすすめポイント

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京都瑞巌山圓光寺
奔龍庭
龍が奔り
雲海が煌めく
十牛の庭
禅の悟りに至る道
水琴窟
響き渡る
澄んだ音色

平成二十七年十一月三日

「父の詩」生きるチカラのプロジェクト

この企画は、父親がガンとの闘病中でも「謳歌」する生き方を実践し、86歳まで誇りを持ちながら前進したことを伝えるために始まりました。彼の晩年には腎臓病、心筋梗塞、前立腺がんとの闘いがありましたが、謳歌の精神を貫き、その生き様を示しました。
この企画の目的は、父の詩や文章、彼との出来事を通じて、家族の絆や人生のあり方について示唆を提供することです。彼の「謳歌」するメンタリティは同じ病気を抱える人々やその家族にとって支持となり、勇気や力を与えるでしょう。この企画が多くの人々にとって励みや支えとなり、家族の絆を深める一助となることを願っています。

今が見ごろの京都・洛北にある圓光寺は、美しい日本の古きよき歴史と紅葉を観てこころに豊かさや味わい深い情緒を求める人々にとってはとてもおすすめの寺院です。私たち家族も、美しい紅葉が映えるこの時期に圓光寺を訪れたことがあります。

驚いたのは、美しい紅葉やその落葉した葉が埋もれる心和む表情のかわいいお地蔵さんでした。
また、境内の庭の縁側に座って眺める十牛の庭の緑と紅葉の美しさに思わず時が経つのを忘れ、その場と一体になった静かな感動を味わいました。父も後に圓光寺で味わった気持ちを詩にして残したほどです。

私たち家族が実際に訪れた京都・洛北圓光寺の見どころや味わい深いポイントをご紹介します。

圓光寺のおすすめポイント

・庭の地蔵さまに癒される
・紅葉の美しさに感動する
・本堂の縁側に座っての庭の眺めに心がなごむ
・水琴窟の音色にこころ安らぐ
・周辺を散策して洛北の京都らしさ・歴史のロマンが味わえる

圓光寺は徳川家康ゆかりの寺

1601年(慶長6)に徳川家康が国内での教学の発展を図るため建立されたのが始まりです。
当時は閑室元佶(かんしつげんきつ)という偉い師を招いて伏見に学問所とし学びの場が開かれました。また木製活字(重要文化財)を用いて儒学・兵法関連の書籍を刊行しました。

本堂前の池泉回遊庭園「十牛之庭」があり、四季折々の趣が楽しめます。
十牛之庭には水琴窟や応拳竹林、栖龍池があり秋には紅葉、春には桜が楽しめるスポットとしても有名です。
かわいいお地蔵さまがいらっしゃるのも十牛之庭です。
さらには円山応挙作「竹林図屏風(重要文化財)」、富岡鉄斎の「米點山水図」などを常時拝観できます。

山門前の紅葉も色鮮やかで訪れる人のこころをワクワクと楽しませてくれました。
車椅子は門をくぐって右側すぐのところにある受付で預かってもらえました。境内は階段もあるのでここからは徒歩で進みます。

境内を奥へと進むと左側に三尊の石仏が出迎えてくれました。
ここからは石段があり、父を支えながらゆっくりと登っていきます。

ゆるやかな石段を上ると十一面観音像立像が見守るように立っています。
ここには南嶺枝垂桜があり、春にはきれいな桜を咲かせます。

右手には枯山水庭園の“奔龍庭(ほんりゅうてい)”があります。
この庭はその名の通り、龍が天に登る様を石組と白砂で表現しているそうです。

ここまでくるとぜひ見ていきたいのが圓光寺玄関の襖絵(ふすまえ)四季草花図。

作者は渡辺章雄。襖4面にわたって金箔の美しい煌めきと豊かな色彩で草花や月が鮮やかに描かれています。

【おすすめポイント】~瑞雲閣~丸山応挙の水墨画など重要文化財が展示

瑞雲閣(ずいうんかく)には日本最古の木活字5万4000個(重要文化財)をはじめ、丸山応挙の水墨画などが展示されています。

展示された絵の前でなにやら会話のはずむ夫婦。なにか楽しそうでした。

sayakaは小さな仏様と同じポーズ。この窓からの眺めも見ごたえありです。

禅の悟りへのプロセスを表現した「十牛図」。悟りへといたる10の段階を牛と牧人で表現されています。
悟りである「大いなるセルフ」を牛の姿であらわし、悟りを求めるセルフは牧人であらわしています。
十牛之庭はこの十牛図がモチーフとなっているのですね。
ちなみにボクは「入鄽垂手(にってんすいしゅ)」という十牛図の最後の絵がとても好きです。
“ただ者ではないただの人”なんですね。

本殿から観る十牛之庭。美しい紅葉がとても映えます。

【おすすめポイント】十牛之庭のお地蔵さまには思わず心がなごむ

十牛之庭は池泉回遊式庭園。歩いて庭を見て周れます。
本殿前から右の方へスタートすると、庭の中にとても微笑ましいお地蔵さまがたたずんでおられます。
圓光寺・十牛之庭のシンボル的な存在ですね。
是非探してみてください。

ちなみに春から夏にかけては見事な苔の中におられます。

【おすすめポイント】~応挙竹林~円山応挙が『雨竹風竹図』のモデルとした竹林

美しい紅葉に心満たされていると突然竹林が!!
紅葉の紅から突然あらわれるように爽やかな蒼い竹林。普段は車椅子で移動する父ですが、この日は杖を片手に持ちながらこの庭を家族とともに歩く姿は最近では見たことがないほどイキイキとしていました。

十牛之庭の端には鐘楼があります。

ありがたく手を合わせた後、カメラ撮影用にポーズだけ。
父の目は少年のようにキラキラとしています。とても末期のガンだと思えないほどでした。

【おすすめポイント】~栖龍池~風のないときはまるで鏡のよう

十牛之庭の中にある洛北最古の泉水・栖龍池。

まるで鏡のような水面に映る紅葉と老夫婦。実は父が母と2人で水面に紅葉と映る姿を撮影してほしいとリクエストを受けて撮影しました。
紅葉と老夫婦。まさに諸行無常の儚さとそこにある美しさを体現しました。

とてもおすすめの撮影ポイントです。

石板にきざまれた詩をみつけました。

「坂道をのぼり来たりて月読の光あまねきに打たれ立つかも」
望久太郎と名が刻まれています。
国崎望久太郎(くにさき もくたろう)という昭和期の歌人で国文学者、立命館大学名誉教授の方の詩でした。
ちなみにこの圓光寺から観る月はとても美しいそうです。

【おすすめポイント】東照宮の前からは洛北を見渡せる絶景ポイント

階段を上っていくと洛北が見渡せる絶景スポットがありました。
母「お父さん足は大丈夫かい?」
父「きれいやなあ・・・疲れるどころか元気になってきた!」
一同「笑」

【おすすめポイント】~水琴窟~美しい音色は心に響きわたる

本殿前へと十牛之庭を一回りしてくると水琴窟をみつけました。
竹に耳を近づけて音色を聞いてみましょう。

水がしたたるごとに美しい音が竹に伝わって響いてきました。
刻々と変化する自然のありようを目の当たりにし諸行無常の意識からそこには静寂が広がります。
響く澄んだ音色にこころ静まり、あらゆるすべての豊かさに思わず手を合わせたくなると父は語っていました。

【おすすめポイント】本殿の縁側からの景色は美しい

本殿の縁側で55年間をともに歩んだ夫婦が十牛之庭を前にこれまでの思いをめぐらせます。

父はこの日から3か月後に天寿をまっとうしました。

この洛北の旅で“何か”を得た父は、人生が終わる瞬間まで謳歌することの意味をみずからの命を通じて教えてくれました。

歳を重ね重病の身でありながらも自由なこころで人と関わり、惹きつけられるその人柄。
その姿、在り方は十牛図10番目の最後の図「入鄽垂手(にってんすいしゅ)」だったのでは・・・
今ではそう思えるようになりました。
ボクが十牛図の10番目の絵が好きな理由です。

圓光寺基本情報とアクセス

圓光寺基本情報

圓光寺(えんこうじ)
本尊:千手観音菩薩

拝観時間:午前9時~午後5時
拝観料:大人 \500 高・中 \400 小学生 \300 
※特別拝観期間中は大人 ¥1,000 / 高・中・小学生 ¥500(要確認)
アクセス:叡山電鉄叡山線:一乗寺下車 徒歩15分:市バス5系統「一乗寺下り松町」から徒歩約10分

最寄り駅:叡山電鉄叡山線「一乗寺」
駐車場:駐車場有り(30台)(紅葉シーズンは駐車不可)
電話番号:075-781-8025(電話受付時間:午前9時~午後5時まで)
住所:〒606-8147  京都府京都市左京区一乗寺小谷町13

HP:https://www.enkouji.jp/
※紅葉シーズンは混みあうのでバス・電車の公共機関またはレンタサイクル(京阪電鉄 出町柳駅周辺)の利用がおすすです

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